地蔵倉
じぞうくら縁結び、商売繁盛の神様として知られる
「地蔵倉」は,肘折温泉開湯縁起にまつわる地として,地元の人々に大切にされています。
伝承によれば,肘折温泉は大同2年(807年)に,豊後国の出身の行者・源翁によって発見されたと言われています。
出羽三山への道を探していた源翁は,迷い込んだ肘折の山中で地蔵倉に住む,地蔵の化身である老僧に遭遇しました。 地蔵は「岩山から落ちて肘が折れても,ここの湯に浸かるとたちどころに直る」と肘折温泉の存在を源翁に教えるとともに,「湯殿山参拝の後,この地に留まってこの地を守るように」と言って,湯殿山へ至る道へと導いたのだといいます。
源翁は,地蔵の言葉に従って地蔵倉に住みつき,これが肘折温泉の 興りとされています。
現在では,凝灰岩の断崖の岩陰に六地蔵の石仏が安置され,近くに木造の本殿があります。
毎年7月14日に湯の神様に感謝し,長い間温泉を守って来た先人たちの偉業をたたえる「開湯祭」が執り行われます。
岩壁には無数の孔があり,念じながら紙を紙縒りにして入れ,穴に通すことが出来たら,願い事が叶うという言い伝えがあります。
縁結び,子宝祈願,商売繁盛のパワースポットとして多くの方々が訪れます。
温泉街から遊歩道でゆっくり歩いて40分、途中にはブナ林や銅山川の絶景も楽しめます。