鳥海山・月山トレッキングに行こう
四季折々の自然を感じ、別世界のような美しい景色と出会えることがトレッキングの魅力。
登山愛好家なら誰しもが憧れる日本百名山にも数えられる名峰「鳥海山」「月山」では、日本海と大地が見渡せる眺望、そしてブナ林や可憐な高山植物の群生を心行くまで堪能することができます。自分の足で歩くからこそ、絶景にたどりついたときの感動はまた格別。
様々なコースがあるので、初めての方もベテランの方も自分のペースで楽しむことができます。
※登山の際は、具体的な計画を立て、体調を整えたうえで必要な装備でもって十分に注意してお楽しみください。
また、最寄りの警察や交番には必ず『登山届』を提出し、ご家族やお勤め先にも行先を告げるようにしましょう。
山形が誇る名峰!鳥海山
日本海の海抜0mから頂上まで一気に立ち上がるとても珍しい山。標高2,236mの高さは、独立峰としては東北1位の高さです。凛とそびえる気高い雰囲気、そして富士山にも例えられる秀麗な姿は今も昔も人々を魅了してやみません。独立峰のため視界はひらけていて、山頂からの眺めは見事!の一言です。
その美しい姿から“出羽富士”と呼ばれ、古来より親しまれてきました。山全体が国定公園に指定されており、その貴重な原生林や高山植物を鑑賞しに毎年たくさんの人が訪れます。個性的な滝やカルデラ湖など、様々な表情が見られるのも特徴。山麓には景勝地や湧水スポットが点在、鳥海ブルーラインはドライブコースとしても人気です。
鳥海山に向かうには?
鳥海山の登山は、5月~10月にかけて可能です。その中でも6月の終わりから10月のはじめにかけてがオススメの登山時期。
各月で見られる景色の移り変わりも登山の醍醐味です。
天候次第ではありますが、運がよければ朝日に照らされた鳥海山のシルエットが海に浮かび上がる「影鳥海」を見られるかも!
登山シーズンには、酒田駅や遊佐駅から鳥海山の登山口へ向かう乗合タクシーが運行されています。
・鳥海山乗合タクシー(酒田第一タクシー) >>公式サイトはこちら
・鳥海登山エクスプレス(酒田合同自動車) >>公式サイトはこちら
【鳥海山】初級者向け!鳥海湖を目指すコース
吹浦口ルート・鳥海湖コース
【大平登山口】⇒(1時間10分)⇒【清水大神】⇒(50分)⇒【河原宿】⇒(40分)⇒【御浜小屋】⇒(30分)⇒【鳥海湖】
初級者でもトライしやすく、また高山植物の鑑賞を目的にしている人にもおすすめのコース。
登りはじめが最大の難所ですが、ここを越えると丘陵が広がり、眼下の展望も抜群!夏には鳥海湖周辺に「ハクサンイチゲ」や「ニッコウキスゲ」などが咲き乱れ一面花畑に!7~8月が見ごろです。
■吹浦口(大平)までの交通アクセス
【車】
①遊佐駅―(約40分)―吹浦口(大平)
②酒田みなとIC―(約50分)―吹浦口(大平)
③庄内空港―(約1時間)―吹浦口(大平)
【鳥海山】ベテラン向け!山頂への最短ルート
湯ノ台口ルート・山頂コース
【車道終点】⇒(30分)⇒【滝ノ小屋】⇒(1時間)⇒【河原宿】⇒(40分)⇒【雪渓】⇒(1時間)⇒【伏拝岳】⇒(2時間30分)⇒新山頂上
山頂への最短ルートとして人気のコース。
大雪渓をトラバースしたり、外輪山の尾根沿いの道を上るなど、登山になれた中・上級者向けコースです。
八丁坂から河原宿周辺では高山植物の群生を見ることができ、右手には千蛇谷の展望も楽しめます。
■湯ノ台口までの交通アクセス
【バス】
①酒田駅―(バス約30分)―八幡支所―(ぐるっとバス乗換・約30分)―鳥海山荘―湯ノ台口
①庄内空港―(約35分)―酒田駅―(バス約30分)―八幡支所―(ぐるっとバス乗換・約30分)―鳥海山荘―湯ノ台口
【車】
①酒田駅―(約40分)―湯ノ台口
②酒田みなとIC―(約35分)―湯ノ台口
③庄内空港―(約50分)―湯ノ台口
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下山後にぴったりの温泉
月山に登る!
羽黒山・湯殿山とともに、東日本最大の山岳信仰の山として知られる、出羽三山の最高峰。
今も白装束の修験者たちの姿が見られる月山には、地元の人はもとより遠方からも多くの登山者や信者が訪れます。
麓のブナ林や点在する湖沼など、トレッキング中に出会える表情豊かな自然も魅力。湿原を散策するコースやリフトを利用するコース、約350種類ともいわれる花々を鑑賞するコースなど、ルートは実に豊富です。
コースによっては、登ってみると比較的なだらかで、トレッキング初心者にも人気!
そして、月山登山の最大の魅力はその眺望にあります。頂上付近にたどり着くと、そこは360度の大パノラマ!天気のいい日には雲海と雲海を隔てて鳥海山や朝日連峰まで見渡せることもあり、まるで空に浮かぶ大地のような圧巻の景色が広がります。夏でも残雪があるので至る所で雪渓を見ることができ、その上を歩いて登れるのも月山トレッキングの醍醐味です。
※トイレの管理・維持のため、協力金を募っております。ご利用の際は、ぜひご協力をお願い致します。
月山に向かうには?
月山は、例年5月~6月にかけて夏スキーができ、6月から10月にかけてがオススメの登山時期です。特に7月~8月は、多彩な高山植物が観察できます。
月山8合目に至る県道211号(月山公園線)は、例年10月下旬になると閉鎖し、翌年6月下旬に開通するまで通行ができなくなります。閉鎖時期は、その年ごとに前後する場合もあるため、要チェックです。
【月山】多彩な高山植物が咲く!花畑ルート
羽黒口ルート・弥陀ヶ原周遊コース(1周 約1時間)
【月山8合目駐車場】⇒【弥陀ヶ原】⇒【月山中ノ宮】⇒【月山8合目駐車場】
月山8合目までは車で楽々アクセス!駐車場からほど近い弥陀ヶ原は傾斜がなだらかな湿地帯で大小さまざまな沼が点在しています。6~8月まではニッコウキスゲ・ミズバショウ・ヒナザクラなどが咲き誇り、お花畑のような景色に!五穀豊穣、縁結びの神として信仰されている中ノ宮にもお参りを。
■羽黒口までの交通アクセス
【バス】
①鶴岡駅―(バス1時間30分)―月山8合目
②山形駅―(高速バス・2時間)―鶴岡駅(バス乗換え・1時間30分)―月山8合目
③庄内空港―(バス約30分)―鶴岡駅―(バス乗換え・1時間30分)―月山8合目
【車】
①鶴岡駅―(約1時間)―月山8合目
②庄内あさひIC―(約50分)―月山8合目
③鶴岡IC―(約1時間)―月山8合目
※月山8合目駐車場は約150台の駐車が可能ですが、登山シーズンは大変混み合いますので、バスもしくは乗り合わせでのお越しをおすすめします。
【月山】日本海を望む大パノラマを満喫する
羽黒口ルート・山頂コース(片道約3時間)
【月山8合目駐車場】⇒【弥陀ヶ原】⇒【月山中ノ宮】⇒(1時間30分)⇒【仏生池小屋】⇒(1時間15分)⇒【月山山頂】
片道約3時間の登山コース。標高1,984mの山頂からの眺望は絶景です!あまりのすばらしさに身体の疲れも一瞬で吹き飛んでしまうでしょう。夏なら神秘的なクロユリやヒナザクラの群落に出会えることも。山頂の月山神社には、月読命(つくよみのみこと)が祀られています。
「生まれかわりの旅」として日本遺産にも認定された出羽三山詣でとして、月山の山頂から湯殿山へ縦走する方も。その場合、ガイドによる先達をおすすめいたします(要予約)。食料や装備も準備万端で臨みましょう。
【月山】高山植物・紅葉トレッキング
姥沢口ルート・山頂コース(片道約3時間)
【姥沢リフト下駅】⇒(リフト/15分)⇒【上駅】⇒(30分)⇒【姥ケ岳】⇒(1時間)⇒【牛首】⇒(1時間)⇒【月山山頂】
途中リフトを利用し、山頂をめざす初級者向け登山コース。森林限界地帯を通り過ぎると、一気に視界が開けて眺望抜群!コースの途中には、志津温泉や月山湖を見渡せるスポットも。
春には、夏スキーや残雪とブナの新緑。夏には、登山道自体がお花畑!と言われるほどの高山植物。秋には、山全体が赤やオレンジ色に染まり紅葉の名所に。一度だけでなく、何度も訪れたくなる登山客が続出するのも納得の絶景を見ることができます。
■姥沢口までの交通アクセス
【バス】
①山形駅―(高速バス・1時間)―月山口―(バス乗り換え・30分)―姥沢口
②鶴岡駅―(高速バス・1時間)―月山口―(バス乗り換え・30分)―姥沢口
【車】
①山形中央IC―(約40分)―月山IC―(約20分)―姥沢口
②鶴岡IC―(約20分)―湯殿山IC―(約45分)―姥沢口
③庄内空港IC―(約30分)―湯殿山IC―(約45分)―姥沢口
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参詣時のお宿はこちら
前泊するなら、羽黒山の宿坊もおすすめ。宿坊とは、修験道の聖地として知られる出羽三山への参詣者が、山に入る前に身体と心を清めるための特別なお宿です。精進料理をいただいたり、朝には護摩行を体験できる宿坊も。
さらに登山後には、温泉での入浴がおすすめ!登山で程よく疲れた体を山形の名湯でリフレッシュさせてはいかがでしょうか。
・月の沢温泉 北月山荘 >>公式サイトはこちら
・月山志津温泉 >>公式サイトはこちら
ルートいろいろ
両山ともトレッキングルートの豊富さも自慢。山頂を目指して登る正統派はもちろん、リフトを利用するコースや新緑、紅葉を楽しみながらハイキングができる約2時間のコースもあります。
季節を変え、コースを変え、何度でも訪れたいと思う、それが鳥海山・月山のトレッキングなのです。
■頼りになるガイド協会
山を知り尽くしたガイドさん達。自然や歴史を学びながらのトレッキングは、より満足度をあげてくれるはずです。ルートや時間によって料金が異なるので、まずはお問合せください。
・遊佐町鳥海山ガイド >>公式サイトはこちら
・月山ガイド協会 >>公式サイトはこちら
・月山朝日ガイド >>公式サイトはこちら
・月山八合目弥陀ヶ原ガイド >>公式サイトはこちら