心身を癒す旅

皆さまは旅に何を求めますか。おいしいものをたくさん食べて食い倒れたいと思う方や記念になる写真を残したいと思う方など人それぞれですよね。


目まぐるしい毎日から非日常の旅をしたいと思う方も多いでしょう。日頃の疲れを温泉やきれいな景色、動植物とのふれあいなどで癒したい。


今回は、「山形に来たら、ここで癒されてほしい」スポットをご紹介します。山形県は全市町村に源泉が湧く温泉大国。また落差5m以上の230もの滝があり、日本一の滝王国でもあります。そのほかにもご紹介したいスポットがあちらこちらに散りばめられています。


遊び疲れた身体を癒したり、温泉街を散策しながら滝が奏でる音楽に耳を傾けたりと満喫しましょう。

山形旅行の前にぜひチェックしてみてくださいね。

クラゲ展示種類数世界一を誇る加茂水族館

日本海に面した山形県鶴岡市にあるのがクラゲの水族館「加茂水族館」です。飼育されているクラゲの種類が80種類以上というから驚き。1万のミズクラゲが漂う直径5mの水槽「クラゲドリームシアター」や「クラゲ解説コーナー」など、「見て、触れて、知る 発見と感動」の展示が行われています。


クラゲと言えば透明や白濁色を想像しますが、中には鮮やかな色をしたクラゲも数多く存在します。優雅に水槽の中を泳ぐクラゲの姿はまさに幻想的。ぜひ癒されに来てくださいね。


クラゲのほかにも豊かな日本海・庄内浜の淡水魚や海水魚コーナーやアシカ、アザラシなどの人気者も。海と隣接しているので、屋上芝生広場ではウミネコにも出会えます。


水族館内のレストラン「魚匠ダイニング 沖海月」では、庄内浜で採れた新鮮な魚を食べられます。驚くことなかれ!クラゲが食べられます。

クラゲラーメンやクラゲアイスは、加茂水族館ならではのメニューなので必食です。

木々を渡る緑の風とともにゆったりと時を感じる山形市野草園

自然豊かな西蔵王高原の約26haの広大な敷地に、1200種以上の植物が生育しています。

四季を通してさまざまな野草や樹木、昆虫などに出会えます。


なかでも見どころは、世界に1本だけの桜「ミヤマカスミザクラ」。以前から園内に自生していた桜ですが、近年になってミヤマザクラとカスミザクラの自然交配による珍しい交雑新種であることが判明したのです。開花は5月中旬ごろで、花弁の先が2つに裂けているのが特徴です。


ほかにも5月から9月まで楽しめるオゼコウホネや、春先に咲くミズバショウとザゼンソウの群落など、可愛らしい季節の草花がたくさん。芝生で昼寝をしたり、ピクニックをしたりとゆったり過ごせます。

透き通ったエメラルドグリーン ドッコ沼

蔵王温泉街から蔵王中央ロープウェイで約8分のところにある「ドッコ沼」。沼と聞くと、少し暗いイメージですが、透明度が高く透き通った水。奥に行くにつれて、エメラルドグリーンのグラデーションになっているのがまた素敵です。日光を反射してキラキラと揺れる水面をみているだけで癒されます。エメラルドグリーンの輝きの理由は解明されていないそう。解明されていないところがさらに神秘的ですね。


夏の新緑、秋の紅葉、冬の凍った水面と四季折々の景色を楽しめます。近くにはベンチやテーブルがあり、ブナ林からの木漏れ日で自然を感じながらゆっくりとお過ごしください。景色を楽しみながら本を読んだり、サンドイッチやおにぎりを食べるのもよいでしょう。


またリフトやロープウェイで気軽に行けるトレーディングコースも人気。蔵王温泉へ宿泊し、空気の澄んだ朝方にドッコ沼までお散歩するのもいいものですよ。

なぜ浮遊しているのか未だ解き明かされていない神秘の沼 大沼の浮島

山形県朝日町の山深いところに大小30余の島々が浮遊する神秘の沼「大沼の浮島」。天武帝9年(681年)、修験僧によって発見され、鎌倉幕府や徳川幕府の祈願所とされた古い歴史があります。


往古の年齢を数える樹木に囲まれ、沼の周りを一周することができる遊歩道が整備され、自生する約300種の植物を観察できます。神様がいる島と言い伝えられており、植物も釣りも禁止ですが、触れてはいけない神秘的な空気感があります。


大沼浮嶋稲荷神社は、山形県内最古の歴史を持つとされ、古来より家内安全・病気平癒・開運・武運長久の守護神が祀られています。


大沼を一周するハイキングコースもありますので、浮島やその周りの植物を眺めながらゆっくり散策してみてはいかがでしょう。散策していると「鳥鵲橋(かささぎ)」という橋があります。七夕の夜に織姫と彦星が年に一度の逢瀬にかささぎの翼を並べて天の川を渡ったとされることから名付けられた橋。相愛の男女がこの橋を渡ると縁が結ばれると伝えられています。

古より、慈しみ守り続けた田舎の原風景 大蕨の棚田

山形県山辺町の中山間地域、大蕨(おおわらび)地区には昔ながらの田園風景「大蕨の棚田」が広がっています。


「棚田」とは、山や谷間の斜面や傾斜地に階段のように作られた水田のこと。水田が幾重にも重なる形が棚のように見えることから「棚田」と呼ばれるようになったそうです。日本の田舎の原風景とも評価される一方、斜面や傾斜地に作られた水田では、作業の労力が多く手間がかかることや1枚ごとの面積が小さいため耕作放棄されることも。


そんな手間と時間のかかる棚田を守っている人々へ思いを馳せながら、四季折々に見せる美しい表情を楽しんでいただきたいです。春に日の光が反射し、キラキラと輝く水田や秋の刈り取った稲が天日干しされ、立ち並ぶ姿は圧巻です。


山形には、棚田があちこちにあり、心落ち着く風景を今に伝えていますよ。

初夏の旬菜を摘んで食べる 天然のジュンサイ

山形県村山市にある大谷沼。通称、じゅんさい沼と呼ばれています。そもそもジュンサイとは、スイレン科の水生多年草で、水がきれいな水深50センチメートルから100センチメートルほどの浅い沼地に生息し、ハスの葉と同じように水面に丸い葉を広げます。


食べる部分は、葉が開く前の若芽の部分。その周りには透明なゼリー状の「ヌル」があります。このヌルがつるっとした食感となり、若芽やクキの部分がプリプリとした歯ざわりが楽しめます。


じゅんさい沼では、昔ながらの箱舟を操りながら天然ジュンサイの収穫体験ができます。この沼で採れるジュンサイは、ヌルが寒天質が豊富で非常に柔らかいのが特徴です。


摘み採り体験ができる期間は、6月〜7月。初夏の水面をゆらゆらと渡りながら収穫するとリフレッシュできますよ。

厳冬期に出現する自然が生み出す氷の芸術空間 蔵王の氷瀑

蔵王連峰、上山市坊平高原仙人沢には冬は寒く厳しく雪と氷に閉ざされてしまいます。この厳冬期にのみ現れる氷の世界があるのはご存じでしょうか。


自然が生み出す氷の世界は「アイスガーデン」と呼ばれ、まさに壮大な自然アートそのもの。その中でも圧倒的に私たちを惹きつけて離さないのが「氷瀑」です。氷瀑は、高さ約30メートル、幅数十メートル以上の大きさとなり、写真には収まりきらない迫力です。


蔵王と言えば、「樹氷」を思われる方が多いでしょう。樹氷ももちろん、綺麗で神秘的ですが、まだ広く知られていないアイスガーデンの氷瀑は一生に一度は見る価値のある絶景です。


※氷瀑までは登山となります。気軽には行けません。登山未経験の方はツアーやガイドをつけるようにお願いします。

丸一日遊べる&泊まれる東北初のおふろcafé yusa

山形駅から車で15分、おふろとcaféのハイブリッド「おふろcafé yusa」。蔵王連峰を望む大浴場で癒しのひと時を過ごすことはもちろん、1階と2階は、ブックラウンジとなっており、約8000冊の書籍や漫画がズラリ。コーヒーを飲みながら読書が楽しめます。ワーケーションで訪れた方にもピッタリなコワーキングスペースも完備しています。


また、1階のカフェレストランでは、山形の旬の食材を活かしたお食事を楽しめます。キッズエリアも完備しており、小さなお子さまとご一緒でも安心です。忙しい子育ての中、お子さまと一緒にリラックスやリフレッシュできる場所は嬉しいですよね。


季節のクラフト体験やシーズンイベントも開催しているので旅の思い出作りにもおすすめですよ。心も体もリラックスする上質な一日をお過ごしください。

温泉王国 山形

日本の中でも山形県は火山が集中する位置にあり、火山活動などにより複雑な地質が作られていきました。そのような要因から県内全域にさまざまな温泉が生まれたといわれています。実は県内の温泉地の数は130ヶ所以上もあります。35市町村すべてに源泉が湧き、どこに行っても温泉を楽しめるのが特徴です。


山深くにある秘湯から市民の憩いの湯までさまざまな形で温泉と共にある山形。今回は数ある温泉の中から3つご紹介します。


ノスタルジックな日本情緒 銀山温泉

山形県尾花沢市にある「銀山温泉」。銀山温泉は江戸時代からの古い歴史があり、その伝統的な雰囲気が感じられます。まるでタイムスリップしたかのようなレトロな景色が広がっています。夕暮れになるとガス灯に火がともり、ノスタルジックな日本情緒が漂います。さながら映画「千と千尋の神隠し」の舞台のよう。


銀山温泉の源泉は、泉質が硫黄泉や単純泉など異なる種類の泉質が混ざり合ったもので、美肌効果やリラックス効果があります。景色だけではなく、温泉でも癒されること間違いなし。


また銀山温泉は山々に囲まれており、四季折々の美しい自然が楽しめます。特に秋の紅葉や冬の雪景色が印象的で、温泉地で自然と一体になりながらリフレッシュできます。


日本屈指の古湯 蔵王温泉

「蔵王温泉」へひとたび降り立てば、硫黄のにおいと湯気が立ち上ります。硫黄泉には殺菌作用や皮膚を強くする作用があるとされ、「美肌の湯」「美人づくりの湯」とも呼ばれます。


そんな名湯を気軽に楽しめるのが、蔵王温泉共同浴場。「上湯」「下湯」「川原湯」という3つの共同浴場。それぞれが徒歩3分圏内という近さなので、湯めぐりするのにも便利です。

また蔵王温泉では、四季折々のアウトドアアクティビティが楽しめます。ハイキングやトレッキング、スキーやスノーボードなど1年を通して、自然を満喫できます。


温泉やアクティビティはもちろん、山形の郷土料理や酒も堪能できます。蔵王といえば「ジンギスカン」。羊肉を山形の伝統鋳物の鍋で焼いて提供されます。ぜひご賞味あれ。


ココロとカラダをうるおす かみのやま温泉

山形県上山市にある「かみのやま温泉」。上山市内にある十日町・湯町・新湯・河崎・葉山・高松などの温泉街を総称し、そう呼ばれています。


上山藩の城下町・羽州街道の宿場町の面影が残る新湯・湯町・十日町地区は、昔懐かしい雰囲気で温泉情緒を残しています。


一方、葉山・高松地区は、上山市内の街中から離れた静かな高台にあり、蔵王連邦などを一望可能な抜群のロケーションが魅力。周囲には上山の観光スポットでもあるお寺や神社なども点在しており、昔ながらの古風な情緒が温泉街いっぱいに漂っています。ゆっくりと観光を楽しみたい方は、葉山・高松地区がおすすめです。浴衣を着ての散策も素敵ですよ。


また「かみのやま温泉」の泉質はほとんどが塩化物泉で、とても温まる温泉です。いたるところに足湯もあるので足湯巡りをして楽しむことも。風情のある街並みで疲れを癒してのんびりしませんか。


まだまだ山形にはたくさんの温泉があります。ご自身にあった温泉を探してみてくださいね。

日本一の滝王国 山形

名滝は全国に数あれど、山形県は滝(落差5m以上)の数がなんと日本一。ドライブをしながら滝をみたり、船に乗って眺めたりもできるのが魅力です。


滝はその美しさや雄大さ、その音、マイナスイオンによりリラックス効果が得られると言われています。自然界にある水の音は、気持ちをポジティブにしたり、心を落ち着かせたりする効果がありますが、滝の魅力は水の音だけではありません。滝の周辺から聞こえてくる鳥の鳴き声、吹き抜ける風の音などにも癒やし効果がありますよ。このような癒やし効果のある音は都会の雑音や騒音と区別して「ホワイトノイズ」とも呼ばれます。今回は山形の滝3つをご紹介します。


3本の滝が素晴らしい 不動滝

雄大な蔵王連峰には大小たくさんの滝があります。その中でも「不動滝」は、水量・迫力ともにイチオシの名瀑の1つ。3本の流れる滝は、新緑のころには勢いが増し、大迫力。そして紅葉シーズンは、静寂な流れへと姿を変えます。


蔵王温泉スキー場から蔵王中央ロープウェイと蔵王スカイケーブルの山頂駅を経由したところに現れます。


源義家の兵がこの滝の近くまで進軍したとき、突然雷鳴とどろき、大暴風雨になったそう。そのとき義家は、守護仏の不動尊を鎧の下から取り出して滝の前に安置し、一心に祈願を続けたところ、たちまち暴風雨は収まったとの伝承もあります。


途中の山道もマイナスイオンだらけ。蔵王の自然を味わいながら散策するのもおすすめです。


山形随一の直瀑 玉簾の滝

高僧・弘法大師の夢枕に不動明王の化身が現れ、そのお告げに従って滝を発見・命名したと伝えられる「玉簾の滝」。いわれのある霊地の滝で、山岳宗教の信仰の対象となりました。かつては山籠もりの厳しい修験が行われていたそうです。滝の前には「御嶽神社」が祀られています。


高さ63m、幅5mの断崖絶壁から垂直に落ちる様子は大迫力。豪快で壮麗な滝を眺め、霧状の水しぶきを浴びると身も心も浄化されるようです。


駐車場から滝までは徒歩で約7分。周囲には窪みにたまった水で目を洗うと眼病に効くといわれている「目洗石」や、弘法大師が座禅されたといわれる「座禅石」があります。


まるでプールのような滝つぼ 関山大滝

山形県東根市から宮城県へ抜ける国道48号線沿いの「大滝ドライブイン泉や」のすぐ裏手にある滝が「関山大滝」。


奇岩怪石に富む渓谷を豪快に流れ落ちる高さ10m、幅15mと幅広な滝で、エメラルドグリーンの滝壺がとても美しいです。


落差のある細い階段を下り、赤い橋を渡って滝壺へ。ベストシーズンは夏。透き通った川が新緑を映し、エメラルドグリーンの水をたたえます。天然のプールのような滝壺で川遊びをする人たちもちらほら。澄んだきれいな水と滝の音で心地よいマイナスイオンを気軽に感じられる穴場スポットです。


まだまだ山形にはたくさんの滝があります。滝マニアはもちろん、滝初心者もお楽しみいただけます。日ごろの疲れを癒しに、滝へ出かけてみませんか。

癒しいっぱいの山形へお越しください

温泉や滝など山形県は自然と共存した癒しがたくさんあります。


温泉も滝も探すまでもなく、あちらこちらに点在するのが山形の魅力のひとつです。温泉巡りや滝巡りもおすすめ。


山形県は四季がはっきりしているため、違う季節にはまた違った表情を見せてくれますよ。癒しを求めにぜひいらしてください。

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