歴史好きにおすすめ!山寺と上山で史跡を巡る旅

日数
1泊2日
主な交通手段
鉄道、徒歩、タクシー

東北を代表する霊山「山寺」、近年注目のパワースポット「垂水遺跡」、羽州の名城「上山城」、宿場町「楢下宿」など、日本情緒漂う歴史散歩を楽しみませんか。

START
1日目
JR山寺駅から山寺登山口まで徒歩で約5分

山寺(宝珠山立石寺)

俳聖が名句を詠んだ、天空の古刹

「山寺」の通称で知られる「宝珠山立石寺」。奇岩怪石からなる山全体が修行と信仰の場になっており、登山口から大仏殿のある奥之院まで1時間ほどの道のりのそこかしこに、絶佳の景観が広がります。
 俳聖・松尾芭蕉が「閑さや岩にしみ入る蝉の声」の名句を紀行文「おくのほそ道」に残したことでも知られています。
1015段もある長い石段を登って奥之院を目指すのが王道の参拝ルート。石段は登ることにより煩悩が消滅すると言われている、ありがたい修行の石段。修行とはいえ、途中には句碑などの史跡や絶景が広がるスポットなど見どころがたくさんあり、知的にも感覚的にも楽しみながら登ることができます。
まずは登山口からほど近い場所に位置する「根本中堂(こんぽんちゅうどう)」へ。国内最古のブナ材木造建築とされ、国の重要文化財に指定されています。「弥陀洞(みだほら)」は、雨風に削られた岩壁に仏の姿を見つけることができた人は幸せになれるとされるパワースポット。邪心を持つ人がくぐらぬように2体の仁王像がにらみをきかせている「仁王門」を過ぎ、「開山堂・納経堂」へ。雄大な山々を背景に赤い納経堂が巨大な奇岩の上に建つ様は、山寺を代表する眺めです。能の舞台のようなお堂の奥から田園風景を見渡せる「五大堂」も山寺随一のビュースポット。最終地点にあたる「奥之院・大仏殿」は悪縁切りのご利益があるとされています。
門前町では「山寺力こんにゃく」をはじめ、「さくらんぼソフトクリーム」「だしそば」などの名物グルメもお楽しみいただけます。
山寺登山口から徒歩で約30分

垂水遺跡

山形の中でも「山寺」は最も有名な観光地のひとつですが、さらに奥地に”裏山寺”と呼ばれるエリアがあることをご存じですか。
裏山寺は正式名称を「峯の浦」といい、かつて山寺を開山した慈覚大師円仁が山寺の構想を練った場所と言われています。峯の浦のスポットは、「千手院」「烏帽子岩」「修験場」など様々。その中でも、裏山寺随一のスポットが「垂水遺跡」です。
垂水遺跡は、山道の入口から徒歩約15分の場所にある隠れスポットです。豊かな自然に囲まれた山道を進むと、突如、蜂の巣状の巨大な岩肌と鳥居の造形美が目の前に現れます。ここでは大正時代まで山伏が修行する姿があったそう。蜂の巣のような小さな穴が集まる大きな岩の割れ目には不動明王が祀られ、修験跡や五輪塔窟などの遺跡も残る名所です。
JR山寺駅まで徒歩で約35分
JR山寺駅からJR山形駅まで電車で約20分
山形駅から徒歩で約10分

山形まるごと館 紅の蔵

旧家の蔵屋敷を活用した観光施設

旬菜旬食をテーマとした山形の魅力ある食の提供、地域特産品の販売、伝統野菜をはじめとする安心・安全・新鮮な農産物の直売、イベントの開催、観光情報の提供などを行う複合施設。
徒歩で約15分

山形県郷土館「文翔館」

大正ロマンの薫りを今に伝えるレンガ造りの国指定重要文化財、豪華な装飾に注目!

山形県郷土館(愛称「文翔館」)は、1916年(大正5年)に建てられた英国近世復興様式の建物で、1975年(昭和50年)まで県庁舎及び県会議事堂として使用されていました。
1984年(昭和59年)に国の重要文化財に指定され、1986年(昭和61年)から10年の歳月をかけて当時の工法を元に忠実に復原工事が行われ、現在は山形県郷土館として無料公開されています。
旧県庁舎はレンガ造り3階建てで外回りの壁面は石貼りで覆われ、重厚感のある佇まいです。文翔館のシンボルで4辺に顔を見せる時計台は、現在日本で稼働している中で札幌の時計台に次いで2番目に古いものです。時計職人が振り子を動かす分銅を5日に一度手動で操作し、大切に使われてきました。そのおかげもあり、現在まで時を刻み続けています。
旧県会議事堂はレンガ造り一部2階建てで、当初から県会で使用されないときには演奏会等の会場としても使用され、現在でもさまざまな催しに使われています。
建物内部も豪華な装飾の数々が残ります。内部に入って最初に目に飛び込んでくる玄関ホールは西洋建築の情緒たっぷり。階段の手すりにも装飾が施され、踊り場には月桂樹の輪飾りをモチーフとした可愛らしいステンドグラスが。階段を上ってすぐの場所にある正庁(現在でいう講堂)の天井には、職人の細やかな技が光る漆喰飾りが復原されています。紅花やさくらんぼなど山形県の特産品が隠されているので、探してみてください。
その他の部屋にも、木を組み合わせてつくる寄木貼りの床や山形で織られた絨毯など豪華な装飾があちらこちらに。時間に余裕がある方は、ガイドボランティア(無料)の案内で見学するとより一層楽しめます。
徒歩で約25分

山形市郷土館

洋風と和風建築のコラボレーションが特長

以前は病院として使われていた建物を霞城公園内に移築し、山形市郷土館(旧済生館本館)として公開。建物自体は、現在、国の重要文化財に指定されています。
欧米の建築を日本の職人が真似て建築した「擬洋風建築」が特長。建物を象徴する三層楼は、1層目が8角形で石敷きのベランダ、2層目は16角形の広間があり、ドーム型の緑色の屋根が特長。非公開の3層目は、8角形の小部屋があり広いベランダが取り付けられています。外観は3層なのに内部は4階建てと複雑な構造。日本古来の木造建築技術があるからこそできる職人の高度な技が伺えます。1層目を中心に囲まれた回廊は14角形のドーナツ型。この独創的な建築形態は、横浜にあるイギリス海軍病院を参考にしたのだとか。
内部の装飾も見ごたえあり。細部を見ると洋風、和風の要素があちらこちらに。色とりどりのガラスを組み合わせて作られたアーチ型のガラス、ケヤキで作られた螺旋階段の側面には、唐草模様の装飾が彫られています。洋風と和風をコラボレーションした珍しい建築様式に注目です。
JR山形駅まで徒歩で約15分
JRかみのやま温泉駅まで電車で約15分

かみのやま温泉で1泊

東山温泉、湯野浜温泉とともに、奥羽三楽郷といわれる「かみのやま温泉」上山藩の城下町・羽州街道の宿場町の面影が残る『新湯・湯町・十日町地区』と、蔵王連峰を一望できる高台にひっそり佇む眺望抜群な『葉山・河崎・高松地区』、まったく違う趣を見せてくれる2つの地区があります。
無色透明でさらりとしたお湯は、赤ちゃんでも安心して入ることができると言われる優しい泉質。保温・保湿効果が高く、美人の湯とも言われるそう。宿泊する旅館ではもちろん、日帰り入浴ができる旅館や共同浴場・足湯などをめぐって、存分に温泉を楽しみましょう!
◇◆--◇◆--◇◆---◇◆---◇◆
また、健康づくりの三大要素「運動・栄養・休息」がすべて体験できるとあって、ヘルスツーリズムも盛ん。日本では唯一、ドイツのミュンヘン大学が認定したクアオルト健康ウォーキングコースが5ヵ所8コースも存在。専門ガイド案内によるプログラムも毎日開催しているため、ウォーキング初心者でも安心して参加できます。
珍しい鳥の鳴き声や植物を探してみたり、湧き水で腕を冷やしたり…。自然と戯れることで心も癒されることでしょう。運動したあとは、地元でとれた旬の食材を使用した美味しい料理を食べて栄養を補給。お腹が満たされたら温泉でゆっくり休息をすれば、身体もリフレッシュ間違いなし!
※「クアオルト」とは、ドイツ語で「健康保養地・療養地」の意味です。詳しくはこちら(上山市役所HP)
2日目
タクシーまたは徒歩

山形プリン

山形県初のプリン専門店。牛乳や卵はもちろん、ワインやラ・フランスなどの地元の極上素材を使用した変わり種プリンが並び、お土産にぴったり。カフェスペースで食べられる山形生プリンは、賞味期限10分の逸品。数量限定で提供しています。
タクシーで約5分

上山城郷土資料館

四季折々の景観映える「羽州の名城」

上山城(別名:月岡城)は、1535年(天文4年)に武衛義忠が月岡・天神森に築いたと伝えられています。最上氏の最南端の城塞で、米沢の伊達氏や上杉氏との攻防の舞台となりました。江戸初期に最上氏が改易された後は歴代藩主の居住となりましたが、城下町まで含めた整備がなされたのは土岐氏の治政下で、当時の壮麗な城郭は「羽州の名城」として知られました。しかし、1692年(元禄5年)、土岐氏の転封と共に幕府により取り壊され、現在は堀跡の一部が当時の名残をとどめています。
城跡は月岡公園および月岡神社境内となり、1957年(昭和32年)に市の史跡に指定されました。そして、1982年(昭和57年)に二の丸跡に3層の模擬天守が建立され、幕命により取り壊されてから290年ぶりに郷土資料館としてよみがえりました。館内には、上山探索コーナーや昔あそび体験コーナーなどもあり、天守閣からは上山市街地・蔵王連峰などを遠望できます。季節ごとに様々な企画展も開催しています。
★上山市観光ボランティアガイドが館内をご案内いたします。お気軽にお声がけください(不在の場合もあり)
タクシーで約15分

丹野こんにゃくでこんにゃく御膳ランチ

ランチは、こんにゃくを使った懐石料理はいかがですか。
お通しや煮物、お造りなど、すべてにこんにゃくが使用されているにもかかわらず、どの料理も違った味や触感でヘルシーかつ食べ応えあるランチに。敷地内にはカフェがあり、こんにゃくスイーツを食べることもできます。

タクシーで約5分

楢下宿散策(大黒屋~庄内屋~新橋~大黒屋)

宿場町の面影を今に伝える

藩政時代に奥州諸大名の参勤交代の宿駅として、本陣、脇本陣、旅籠屋などを備えて賑わった羽州街道の要衡。川沿いには、古民家や石橋など往時の面影を偲ばせる町並みが広がり、古民家の一部は一般公開もされています。
〈見学可能な古民家〉大黒屋山田屋庄内屋旧武田家滝沢屋(歴史資料館)
〈眼鏡橋〉覗橋新橋
〈その他見どころ〉浄休寺の鐘と樹齢300年の大銀杏消防ポンプ小屋(大正時代建造)樋山文駄ゆかりの観音堂番所跡粟野豆腐店丹野醤油店
タクシーで約20分

山形県観光物産館 ぐっと山形

山形のいいものココにあり!

「ぐっと山形」は、国道13号線沿いにあり、東北中央自動車道山形上山ICからも近く、お車での山形観光の際には、休憩やお土産の購入にぜひ立寄りたい施設。
山形の旬のフルーツをはじめ、銘菓や伝統工芸品、米沢牛など、様々な物産品を取り揃えています。
県内の老舗菓子店が名を連ねる「山形銘菓コーナー」や、県産酒を取り扱う「山形銘酒館」、東北6県のお土産を集めた「東北土産コーナー」もあり、きっとお好みのお土産も見つかるはず。
フードコートでは、山形名物のそばやラーメン、ステーキ、スイーツなどをお召し上がりいただけます。 また、開放的なテラス席からは、晴れた日には月山などの山々を眺めることもできます。
隣接地に、山形市が開設する「道の駅やまがた蔵王」が2023年12月開業を予定しています。
JRかみのやま温泉駅までタクシーで約10分
GOAL

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