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やまがた出羽百観音を巡る旅 ~癒しのビュースポットと温泉編~

やまがた出羽百観音を巡る旅は、山形県の魅力に触れる旅。巡る人の数だけ、巡り方や楽しみ方があります。ここでは「癒し」をテーマに観音堂を紹介します。


特集「やまがた出羽百観音」はこちら

<1日モデルコース>

最上三十三観音編 庄内三十三観音編 置賜三十三観音編

~癒しのビュースポット編~

眺望に癒されるビュースポット。里山の中腹に建つ観音堂からは、山形の景観を象徴する山々や川、穏やかで昔から変わらない風光明媚な景観を楽しむことができます。また、観音堂や境内そのものが「映えスポット」ということも。


<目次>

最上三十三観音

・第5番唐松観音(山形市)

・第19番黒鳥観音(東根市)

庄内三十三観音

・第6番白狐山光星寺(庄内町)

・第12番洞瀧山總光寺(酒田市)

置賜三十三観音

・第4番中村観音(飯豊町)

・第13番関寺観音(白鷹町)


~癒しの温泉編~はこちら

最上三十三観音第5番唐松観音/唐松山護国寺(山形市)

清水の舞台を模した観音堂


馬見ヶ崎川沿いの緑の山に浮かぶように建つ観音堂は、漆喰壁に格子があるのみ。外界の風を感じ景観と一体感が味わえるお堂です。駐車場には、日本一のいも煮会で使用された初代鍋太郎が移設されており、河畔の多目的広場ではデイキャンプやいも煮会など、季節ごとのにぎわいを見せます。観音堂へは駐車場から馬見ヶ崎川にかかる赤い橋を渡り、お堂を見上げるように歩いて5分ほどです。

Column

やまがた出羽百観音ではここだけの懸崖造りの観音堂

昔、清水観音のお告げによりはるばるこの地に来た京都の豊丸姫が守護仏として持参した観音様をおまつりするため堂宇を建立したのが始まりとも伝わります。後に江戸時代寛文年間に山形城主が京都清水寺の観音堂を模倣してお堂を建立し、修復が繰り返され、現在の観音堂は昭和51年に再建されたものです。積雪の時期も朱塗りの柱が映えて絵になるお堂ですが、除雪されていない場合は無理せず駐車場から遥拝しましょう。

やまがた出羽百観音ではここだけの懸崖造りの観音堂

最上三十三観音第19番黒鳥観音/東根山秀重院(東根市)

ムカサリ絵馬で知られる一休みにもぴったりの憩いの観音堂


さくらんぼ 生産日本一の果樹王国東根市にある黒鳥観音。山の中腹に建つ観音堂の一帯は果樹園になっており、近くの産直施設は人気のジェラートや新鮮な果物を求める買物客で賑わいをみせます。境内周辺は公園になっており、見晴らし台からは月山、朝日連峰の山々を見渡すことができる憩いのスポットです。

Column

ムカサリ絵馬に込められた悲しくも優しい思い

ムカサリとは、方言で婚礼を意味します。結婚式の様子が描かれたムカサリ絵馬は、結婚しないで亡くなった人のために、死後の世界でのしあわせな結婚生活を願って近親者が奉納したものです。お堂にびっしりと掲げられた絵馬には心からの祈りが込められています。

ムカサリ絵馬に込められた悲しくも優しい思い

庄内三十三観音第6番白狐山光星寺(庄内町)

神秘的な空気が満ち溢れる参道


道沿いにずらりと立ち並ぶ真っ赤な鳥居がひと際存在感を放つ光星寺は庄内地方の国指定無形民俗文化財である「モリ供養」の霊地としても知られています。厳かな空気に包まれた光星寺の中でも東の森 光明堂へとつづく参道には白い狐にのった観音様が並び、神秘的な空気が漂います。東の森 光明堂からは、庄内平野を一望することができます。

Column

雪化粧した朱色の鳥居が幻想的な佇まいを見せる

光星寺は平安時代にこの地を行脚した住宝僧正が瑞雲のたなびきを辿り、老白狐に導かれて開いたという古刹で、観音菩薩を本尊として、大弁財天と荼枳尼天をまつるお寺です。行事等は白狐山ブログで御紹介しているので確認してからお出かけを。

雪化粧した朱色の鳥居が幻想的な佇まいを見せる

庄内三十三観音第12番洞瀧山總光寺(酒田市)

庄内平野を雄大に流れる最上川が日本海へと続く圧巻の光景


總光寺のビュースポットは、眺海の森へと登った先にある「峰の薬師堂」です。最上川ビューポイントの一つに選ばれている「峰の薬師堂」からの眺望は、夕暮れがおすすめ。夕日が日本海に沈み、眼前が真っ赤に染まる、ダイナミックな光景が広がります。

Column

みどころ満載の絵になるお寺

豪壮にして素朴な佇まいの山門やお寺のシンボルである参道の「きのこ杉」、国指定名勝庭園の「蓬莱園」と、訪れる人を魅了する貴重な文化財を数多く有する總光寺。庭園を流れる滝の水音を聞きながらの写経体験や行茶体験なども人気です。(冬季お休み・要予約)

みどころ満載の絵になるお寺

置賜三十三観音第4番中村観音/松尾山天養寺(飯豊町)

農村の原風景ともいわれる美しい散居集落


厳しい冬の風や雪を防ぐための知恵として家屋の北西側に杉の屋敷林を配して田園の中に散居する家々。中村観音がある飯豊町中地区・萩生地区は県下でも雪深く、田園に屋敷林が点在する「散居集落」という独特の景観を形成し、農村の営みのなかで守られ受け継がれてきました。観音堂のあるホトケヤマ展望台から望む日の出は絶景です。

Column

観音堂・御本尊ともに県の指定文化財

室町時代後期に建てられた観音堂は、飛騨国の宮大工が一夜で造営したと伝えられています。御本尊はカツラの一木造りの木造聖観音立像として県の指定文化財となっていますが、もとは十一面観音であったものが頭部の顔が取れて今の状態になったとして、お寺では十一面観世音菩薩立像としておまつりしています。

観音堂・御本尊ともに県の指定文化財

置賜三十三観音第13番関寺観音/鶏鳴山円光寺(白鷹町)

杉木立から望む美しい田園風景


紅花栽培が盛んな白鷹町十王地区にある関寺観音。円光寺跡の脇にある100段余りの長い石段を登り終え、観音堂を背にした杉木立の向こう側に田園風景が広がります。紅花の咲く夏から、金色の稲穂の輝く秋、紅葉の時期まで里山の風景を楽しむことができます。

Column

置賜三十三観音霊場では2番目に大きな観音堂

奈良時代の高僧・行基によって建立されたと伝わる関寺観音。置賜三十三観音霊場では笹野観音に次いで大きな観音堂とされています。観音堂の前にある杉の根元に空いた室には、地蔵などの石仏が数体安置されています。

置賜三十三観音霊場では2番目に大きな観音堂

~癒しの温泉編~

かみのやま温泉(上山市)

宿泊はもちろん、共同浴場・足湯巡りも楽しい美人の湯


上山城の城下町であり羽州街道の宿場町としても栄えたかみのやま温泉。参勤交代や出羽三山詣で賑わいをみせた宿場町の面影が残る新湯・湯町・十日町地区と、蔵王連峰を一望できる高台にある眺望抜群な葉山・河崎・高松地区があり、エリアごとに違う趣を味わえます。ここでしか体験できない観光プランと温泉を巡る様々なストーリーを公式サイト「上山ラプソディ」で発信中!

最上三十三観音第10番上ノ山観音/水岸山観音寺(上山市)

参道石段途中には温泉の湧き出る手洗場


寛永元年(1624年)、庶民向けに開放された初の共同浴場「下大湯共同浴場」の隣に境内を構える上ノ山観音。別名「湯ノ上観音」とも呼ばれています。お堂屋根の般若と獅子の二つのお面や湯女供養の敷石供養塔など地域の歴史と結びついた見どころのある観音堂です。

最上三十三観音第11番高松観音/高松山光明院(上山市)

 最上三十三観音の最南端 大わらじが目印の観音堂


年越しの高松観音裸餅つきで知られる高松観音は、高僧・行基が本尊を彫刻し、お堂を建てて安置したのがはじまりとされ、歴代の上山藩主も庇護に努めたといいます。国道からの表参道は最上三十三観音の中でも1、2を争う急な石段。御朱印所のあるゆるやかな裏参道から行くこともできます。

さくらんぼ東根温泉(東根市)

西に月山、葉山、朝日岳を遠望する田園の湯


さくらんぼ生産日本一の東根市にあるさくらんぼ東根温泉は、保温効果抜群で湯冷めしにくい「あたたまりの湯」として親しまれています。温泉街の守り神である成田不動尊の隣にはポケットパーク足湯があり、気軽に立ち寄ることができます。

最上三十三観音第20番小松沢観音/青蓮山清浄院(村山市)

仁王門の大わらじは東京浅草の浅草寺と同じ大わらじ


東根市の隣、東沢バラ公園で知られるで知られる村山市にある小松沢観音は、最上三十三観音の中でも最も山間にある観音堂です。お堂内には江戸時代から大正時代にかけて描かれた絵馬が壁面いっぱいに飾られており、往時の習俗や思いが伝わってくる貴重なものです。

銀山温泉(尾花沢市)

大正浪漫あふれるノスタルジックな温泉街


夕暮れに映えるガス灯にレトロな木造の温泉旅館、旅館の壁に描かれたカラフルな鏝絵(こてえ)に雪の結晶を模したタイルが埋め込まれた川沿いの歩道。ノスタルジックで幻想的な光景から映画「千と千尋の神隠し」の舞台のようとも言われ、全国から旅行客が集う県内屈指の人気スポットです。

最上三十三観音第24番上ノ畑観音/宝沢山薬師寺(尾花沢市)

五十沢、延沢、六沢、上ノ畑、尾花沢、丹生村、6つの札所のあるまち 尾花沢


銀山温泉の一番近くにある上ノ畑観音。温泉街の裏山に奥州と羽州を結ぶ街道があり、軽井沢越えと呼ばれた交通の要衝に旅人の安全を祈るためお堂を建て観音様をおまつりしたのがはじまりと伝わります。のちに豪壮な山門が目を引く薬師寺の境内に移されました。

赤倉温泉(最上町)

慈覚大師円仁開湯の伝説が残る古の名湯


開湯は1100年以上前。村人たちが傷ついた馬を小国川の川湯に入れて治しているのを見た慈覚大師が、錫杖(しゃくじょう)で川底を突いたところ、石の間から薬湯が湧き出たという伝説が残っています。今でも全館源泉かけ流しの本物の温泉を求めて、多くの人が訪れる温泉地です。

最上三十三観音第31番富沢観音/浪高山東善院光清寺(最上町)

御神木のトチノキの生命力にもふれてほしい


富沢観音のある最上町は、昔は小国郷と呼ばれ、当国切っての名馬の産地でした。富沢観音の御本尊は、慈覚大師が赤倉温泉の開湯と時を同じくこの地を訪れた際に、野山を駆ける駿馬を見て、馬頭観音を刻んだものと伝わります。堂内には馬が描かれた大小様々な絵馬が奉納され、馬を大切にし、馬とともに生きた往時の人々の馬への愛情や感謝の気持ちが伝わってきます。

湯野浜温泉(鶴岡市)

オーシャンビューが楽しめる山形県屈指の温泉リゾート


湯野浜温泉の魅力は日本海に沈む夕陽を見ながら露天風呂に浸かれること。辺り一面がオレンジ色に染まる風景や夕陽が沈む瞬間を眺めながら、極上の時間を過ごしてみませんか。

庄内三十三観音第25番明石山龍宮寺(鶴岡市)

地域の方が心を込めて育てた浜菊が咲き誇る秋の境内


簡素な佇まいながら約1200年の歴史があり、慈覚大師作と伝わる聖観世音菩薩がまつられています。今は無住のお寺ですが、地域の方々によって大切に守られています。加茂港を望む海沿いの高台にあり、日の入りの20分ほど前から、日本海に沈む夕日に照らし出された境内や裏山、湾が光を帯び、別世界のような輝きを放ちます。お参りの際は、管理者に御一報を。

湯田川温泉(鶴岡市)

多くの文人墨客に愛された閑静な温泉郷


古くから「鶴岡の奥座敷」と呼ばれ、人々に愛されてきた湯田川温泉は、開湯1300年以上の歴史を誇り、優れた温泉地として環境省が指定した「国民保養温泉地」の認定を受けています。各お宿の他にも共同浴場が2箇所、足湯が1箇所あり、源泉かけ流しの名湯の癒しを求めて県内外から多くの方が訪れます。

庄内三十三観音第26番大日山長福寺(鶴岡市)

一説には聖徳太子の開創とも伝わる湯田川温泉に佇む古刹


西国三十三所8番札所である奈良県の長谷寺の末寺で、御本尊は十一面観世音菩薩としては珍しい長谷寺と同じ錫杖を持った長谷型観音です。本堂内の壁画「天音・蓮華の譜」「供養菩薩来迎の譜」も美しく、また、境内には幕末の志士「新徴組」の墓地もあります。

赤湯温泉(南陽市)

ワイン、ラーメン、桜・・・街歩きが楽しい温泉街


米沢藩の藩主も訪れ、御殿湯として栄えた開湯920余年の赤湯温泉。その昔、戦いで傷ついた体を湯に浸したところ、たちどころに傷が治ったともいわれています。今では、ワインの町、ラーメンの町として知られ、春の桜、秋の紅葉の名所 烏帽子山公園も浴衣で歩ける距離にあり、街歩きが楽しめる温泉街です。

置賜三十三観音第12番赤湯聖観音/湯新山東正寺(南陽市)

温泉街からすぐ 桜と紅葉の名所 烏帽子山公園東側にある観音堂


御本尊の聖観世音菩薩は慈覚大師が自ら彫り込んだものと伝わり、もとは福島県会津地方の若松山に安置されていたことから、「若松観音」とも呼ばれています。烏帽子山公園は日本さくら名所100選にも選ばれており、秋には紅葉も楽しめる素晴らしいロケーションの札所です。

白布温泉(米沢市)

最上川の源流の山間、大自然に囲まれた秘湯


温泉街には、昔懐かしい茅葺き屋根の旅館が佇み、鎌倉末期開湯という歴史を感じさせます。現在は天元台高原や西吾妻山など、トレッキングやスキーで賑わうアウトドアスポーツの拠点にもなっています。

滑川温泉(米沢市)

手つかずの自然を楽しむ秘湯の一軒宿


秘湯の一軒宿として、野趣あふれる手つかずの自然を楽しめる滑川温泉。日本の滝百選にも選ばれた東北地方でも最大級の落差80mの大瀑布「滑川大滝」への入り口に位置しています。

宿は、11月末から翌年4月末までは冬季休業です。

※現在、滑川大滝に行く吊り橋は老朽化により通行禁止となっていますので、滝へは川を渡歩し、登山道を行く必要があります。

置賜三十三観音第24番桑山観音/蓮華山普門寺(米沢市)

地蔵堂にもお参りを


桑山観音は、この地に疫病が蔓延したとき、大きな桑の根元で寝ている老人の夢に「観音堂を建てよ」とのお告げがあり、その言葉に従って観音堂を建立すると、疫病が消滅したという伝承があります。いぼ取りや病気平癒に御利益があるといわれ、米沢藩8代藩主上杉重定が病気回復のお礼に訪れたことを記す木札も残されています。

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